「全国の農家仲間と連携し合い農業の素晴らしさと併せて地方の素晴らしさの再発見をしていきたい」という想いから始まった、井上誠耕園の新たな取り組み「ジャパン・グッドファーム・ネットワーク」。
今回は鳥取県をめぐる中で出会った梨農家さんから、今回特別に新鮮な「王秋(おうしゅう)」を100箱限定で分けていただきました。
今しか味わえない旬の美味しさをお楽しみ下さい！

日本各地、手塩にかけた農作物を育てる農家さんを訪ねて、全国津々浦々めぐる中で訪れた鳥取県。梨の名産地として知られており、今回は夏から続く梨の収穫シーズンのフィナーレを飾る晩生品種「王秋(おうしゅう）」を求めて、鳥取市福部町で90年に渡り梨を栽培している農家「安田農園」の安田さんを訪ねました。
鳥取県の梨栽培の歴史は古く、明治時代にまで遡ります。梅雨の時期の降水量が少なく、以降は適度な降水量があるため果実の甘さと実太りを両立できます。また肥沃な赤土土壌で日当たりがよく、水はけのよい傾斜地があるのも美味しい梨が育つポイントです。

鳥取県で梨栽培が普及しはじめた当初から梨を育てているほど歴史の深い安田農園さん。3代目の豊実さんの一人息子である一平さんが、4年ほど前から園地を一緒に守っています。前職は看護師だった4代目の一平さんですが、豊実さんの背中を見て、より良い梨づくりに向けて思考錯誤しながら新しい栽培方法にも挑戦しています。

王秋は2000年に品種登録された晩生の赤梨で、中国梨の「慈梨（ツーリー）」と鳥取特産の青梨「二十世紀梨」を掛け合わせたものに、さらに大玉の赤梨「新雪」を交配させた品種です。それぞれの品種の長所を受け継いだことで、糖度が13％前後と一般的な梨よりも甘みが強く適度な酸味もあるため、さっぱりとした上品な甘さが感じられます。 またシャリっとした食感で、噛むと果汁が口にあふれるジューシーなおいしさも特徴です。

ラグビーボールのような楕円型で、通常の梨は1玉300ｇほどに対し、「王秋」は大きいものだと600gを超える大玉品種です※。そのため、風などで落果しやすく栽培にも手間がかかります。また、晩生品種である「王秋」は長い期間樹上に吊るしておくため、鳥害虫の被害を受けることも多く、大きくて綺麗な果実を収穫するために、絶えず細やかな手間暇が必要になる希少品種です。
※お届けする果実は玉数によってグラム数が異なります。

安田農園では梨栽培に適した独自の土づくりをおこなっています。梨にとって根が張りやすく水はけも良くなるような柔らかい土を目指して、米のもみ殻と発酵させた枯草を混ぜて園地に施しています。園地を歩くと、靴底が地面に沈み込むようなふわふわの感覚に驚きます。そんな栄養たっぷりの土壌に力強く根をおろす梨の木には、大きくてりっぱな「王秋」が実っています。代々受け継いできたこだわりの土作り。化学肥料をなるべく使わず自然由来のもので、環境にやさしく安心・安全な梨をつくりたいという安田さんの想いが梨畑に見て取れます。

一つ一つ丁寧に袋掛けをし、果実の重みで枝が下がるほどずっしりと迫力のある大きさにまで成長した「王秋」。 収穫は食べごろを見計らって11月上旬から12月ごろまで行われます。
安田さんが目指す「美味しい王秋」は“大きくて少し縦長の形をしたもの”。今回お届けする果実は、色や形、大きさを3代目と4代目の目で細かく見極め、大玉のみ厳選しています。安田さんは「お客様の中には果実が大きいと大味になると思われる方もいらっしゃいますが、みなさん食べてびっくりされます。インパクトがありますよね。」と話します。
大きくて甘い。抜群の糖度とバランスのとれた爽やかな酸味が絶品の採れたて「王秋」をお楽しみください。

皮をむくと白く輝く柔らかな果肉が姿を現し、甘美で芳醇な香りが広がります。緻密で柔らかな歯ざわりからは想像できないほどの抜群のシャリ感。噛みしめるたびに、上品な甘みと酸味のバランスが取れたジューシーな果汁がじゅわっと口いっぱいに広がります。 まさに「コクのある甘さ」「爽やかな酸味」「抜群の食感」「ジューシーな果汁」の4拍子が揃った、一度食べたら忘れられない美味しさです。