瀬戸内海に浮かぶ小豆島は、昔から冬場の「海海苔」が盛んに行われて来ました。
瀬戸内海が海苔を艶やかに味良く仕上げてくれる理由の一つは、たくさんの島があることで作り出される複雑な潮の流れ。そしてもう一つは日本最大の内海であることから、周りを囲む川から流れる栄養豊かな水に恵まれていることだと言われます。

「薄く黒い葉が20cm～30cmに育てば刈る」を繰り返し、1～2月が最盛期となる海苔漁ですが、何といっても初収穫の海苔は、柔らかく香りが高いので高額で取引されるんです。さらに採れたての初摘み海苔は、生産量のわずか5％の希少な海苔なんです！

初摘み海苔は激しい風や波があると海中に流れてしまうほど繊維が柔らかく、繊細です。

瀬戸内海に浮かぶ小豆島沖合で「浮流式(うきながししき)と呼ばれる方法で育てられる艶やかな海苔。海苔漁師さんは10月に種付けをしてしばらくは苗を育てるために、毎日海から引き上げて天日干しをしてまた海水に戻す、という作業を繰り返し、水温がぐっと下がる時期にようやく刈り取りを始めます。

一年で一番寒い時期に海の上で海苔まみれになりながら刈り取りをするのはとても大変な作業です。ミネラルいっぱいの海苔を食べられているからか、お肌つやつやですね！

収穫された海苔は鮮度を落とさないようにすぐに洗い、汚れや異物を落とします。短くカットした後に、熟成させてから、紙すきの要領で海苔をすき、乾燥させます。

乾燥させた「乾のり」は現在は最先端の自動選別機を通し異物の入っていないものだけが選ばれますが、最終的なチェックはやはり人の「厳しい目」が必要。小豆島の海苔の品質を守ってくださる、島の職人さんに本当に感謝です。

海苔は「海の大豆」と言われるほど健康に欠かせない栄養素が含まれています。旬の今しか味わえない味と香り、繊維の細かい初摘み海苔ならではの柔らかい口どけをお楽しみください。